建築が安全な空間を作るには限界があります。
セキュリティシステムを高めたり、人が侵入できないような設計はできますが「犯罪」は想像もつかない場所で起こることがあります。
※2006年に書いていた過去ブログより本ブログにお引越ししてきました。
目次
安全な空間は「人」が作る
安全な空間は社会が、つまり「人」が作るものだと思っています。
そして、その安全な空間を作るのは私たち大人だけでなく、これからの時代を背負っていく「子供たち」であると感じます。
私は自分の子供が言葉を話すようになってから、近所の人やお友達に出会ったら挨拶するように、口うるさく教え込んでいます。
もちろん自分の子供だけでなく、私自身が近所の子供たちに挨拶するようにしています。
「おはよう」「こんにちは」
「ありがとう」「さようなら」
「高い塀」よりセキュリティを高める
この「挨拶」ができることで、近所の方に知ってもらい、お互いの気づかいができるようになると思います。
もちろん、私たちの子供が大人になってから同じような気持ちで近所の方たちと関わりあって欲しい、と願います。
これだけで、少しでも「安全な空間」を作れるような気がするのです。
実際「高い塀」よりセキュリティを高まるのではないでしょうか。
子育て中は死角が少ない場所の方が安心できる
近頃、子供が被害を受ける犯罪があって、その度にわが子の今後を思い不安になったりします。
子供が連れ去られる事がありえる
「死角」
これが生活の範囲から無くなればよいのですが、そんな場所は至る所にあるものなのですよね。
今住んでいる集合住宅の敷地は、死角が少ないので、子供を遊ばせやすいです。
人通りも多いということも助かっていますし、住人の方たちが温かく見守っていてくださっている感じはします。
「死角」的な集合住宅を狙う犯罪
先日起こった「子供を高層から落とした」事件、これも「死角」的な集合住宅を狙ったというような情報がありました。
今まで建物をデザインするとき「公から私に向かう部分(集合住宅の廊下、戸建住宅のアプローチなど)」は少し視界を妨げてあげたい、という気持ちがあったような気がします。
でも、最近、むしろ「オープン」な方が安全なのか!?と感じます。
以前、ある幼稚園の近くを通ったときにトイレの窓が開いていました。
その窓は道路に面していて、高い位置にありましたが、開口は大きいので、よじ登る気になれば入れそう。
その道路はあまり人が通っていない雰囲気。
今度また近くを通る機会があり、同じような状況だったら、幼稚園の方に忠告した方が良いのかなと思いました。
また、住宅地の中にある「公園」、これが意外と「死角」だったりします。
社会全体が「危ない事」を回避するために
私が思うには、やはり人が集まらない公園は「死角」になりがちなので「公園」のあり方を見直す必要があると思います。
子供を育てるようになって、今まで以上に見えてきた「死角」。
子供たちを守るためには、死角を無くしたり、子供が行かないようにする。
そして、犯罪を起こさせないようにする。
そんな努力が必要なのでしょうね。
よく「親」が子供から目を離さないように、といいますが、親だけでなく社会全体が「危ない事」を回避していかないと、ね。
以前、ちょっと危ない川で遊んでいた下校中の小学生に怒ってしまった「おばちゃん」でした。
2006.4.11
意味のある空間、無駄な空間
建築を設計する仕事をしているので、「空間には全ての意味がある」という考えを、いつもデザインの基本としています。
先日、神戸・三宮を歩いているとお椀を伏せたようなパステルカラーの物体が並んでいる光景に出会いました。
ここは、三宮駅の近くにある歩道橋下なのですが、この「パステルカラーの物体」が意味するものは
「ここに路上生活する人が居座る事を避けるため」
なのでしょうか。
「路上駐輪を避けるため」でしょうか。
でも、この空間はこの「パステルカラーの物体」があるだけなので、ある意味「無駄な空間」になっている気がしてすごく気になってしまいました。
こんな物体を置いても、意外と寝やすいような気もしますし・・・。
いっそ駐輪場にしてしまったほうが良い様な気もしました。
(現に自転車とまっていますしね。)
2006.4.26
このブログについて
このブログはみゆう設計室が2006年から書いてきたブログの過去ログを集めています。ブログ記事の「整理、リノベ、リサイクル」です!!
みゆう
家事が楽になる家を建てたい。子育てしやすい家を建てたい。 家が少し古くなって仕上げをきれいにリフォームしたい、中古の家をもっと暮らしやすくリノベーションしたい。また、これから中古物件を購入してリノベーションをしたいけれど、本当にリノベーションの方が良いのか、新築にしたら良いのか分からない。 そんな方に、住まいの見た目を良くするだけではなく、暮らし方を改善するためのご提案までできるのがみゆう設計室です。 いえづくりに関するお悩みはお気軽にご相談ください。
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今日、テレビで、「孤独死をしてしまう一人暮らしのご老人が増えている」という話を耳にしました。
誰にも発見されず、数ヶ月も経っていた、というケースもあるそうです。
子供にとっても、そういった、孤独なご老人にとっても、ご近所付き合いというコミュニティは大切だと思いました。
私も、率先して、挨拶が出来る人間でありたいと思います。
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マミさん
どうもありがとう。
うちの同じ集合住宅内にも独居老人の方がいらっしゃいます。
お隣の年輩の方は一人暮らしではないですが
体の具合が悪いときがあるとのこと。
何かあったときはすぐ声かけて下さいね、と
いつもお話したりするようにしています。
お隣の方も子供たちと会うといつも話しかけてくれます。
そういうお互いの気配りの中で
子供が安心できる空間を作ってあげたいですね。