構造計算書偽造問題

建築構造、上棟

ブログを開設してから建築の話がなかったので、今回は毎日ニュースで取り上げられている「構造計算書偽造問題」について書いてみたいと思います。

構造設計を子どもの頃から見てきて

私の父は構造設計をしているので、父が真剣に構造設計・計算と向き合っていることを幼い頃から知っています。
ですから、構造計算書に対しては、構造計算ソフトが「OK」を出したものは「構造上問題がない」ものだと思っていました。
(建築確認の審査機関も、そういう軽い気持ちで計算書をチェックしていたのでしょうか?)
というのも、多くの構造設計者は、計算上ぎりぎりOKの数値より、より安全な構造(柱や梁を大きくしたりする)で設計しているのではないかと思っているからです。

より安心できて、安全な建築をつくること

父は工事現場を見かけると「自分だったらもっと柱を太くするなあ」とよく言っていたものです。
建築士として、地震に強い建物を作ることは誇りであると思います。
人の生命を危険にさらすほどの建物を、あの建築士は作りたかったとは思えません。
でも、安全率を大幅に下げて、建物を建ててしまったんですよね。
どんな圧力がかかったとしても、それをしないように守っていくのが、建築士の仕事なのだと思っているのですが・・・。