「旅の途中」を感じる本~恋するように旅をして(角田光代)

旅の途中、ネパールのスパイス屋さん

一度書店で小説を手に取ってから、角田光代さんの本にはまっています。
今読んでいる角田光代さんの本は「恋するように旅をして」です。

「旅の途中」を感じる本

20代の頃、バックパックひとつ担いで、アジアやヨーロッパに一人旅に出たことがあるのですが、その頃に感じた「旅の途中」をこの本に感じています。

インドなどの国を旅すると、日本とは異なって情報はあいまいです。

例えばものの値段や電車・バスの時刻表はあって無いようなものだったりします。
だから、「○○行きの電車のチケットを買った」とか「○○で××を買った」とかいう行動が、その一日の一大事だったりします。

旅の間は小さな行動が多いですから、「子供が笑ってくれた」とか「現地の人と楽しく会話をした」とか、本当に些細な事に大きな感動を得たりします。
小さな出来事に気付くことって、「日常」に入ってしまうと、意外と難しいんですよね。

電車の中が「旅の途中」になる

この本の中で、大した情報をくれない「ツーリストインフォメーション」のおじさんのやる気のない態度と、またそのおじさんと過ごしたほのぼのとした時間が描かれています。
マイペースな作者が現地の空気にぴたっとはまっている、そんな空気を感じました。
そして、私は子供たちを保育園に送り迎えする電車に揺られて、この本を読みます。
子供を迎えに行く電車の中も、なんとなく、旅の途中になってる気がしてしまいます。

恋するように旅をして (講談社文庫) [ 角田 光代 ]

1 COMMENT

青森のマミ

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そうですね~、海外旅行すると、些細な出来事が大切な思い出になってたりします。
気になるな、その本。
みゆうさんのブログ、なんか素敵です☆
エッセイを読んでいるみたいな気持ちになります。
更新を楽しみにしています。

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