「無理をしなくていい」みゆう設計室の2018年の家づくり。

心穏やかになる庭

2018年がはじまりました。
今年もみゆう設計室を宜しくお願い致します。

この冬の年末年始休業は少し長めに取りました。
事務所を構えてからここまでゆっくりお休みを取ったことは無かったような気がします。

みゆう

建築士事務所を営み、住まいの設計をしている女性一級建築士「みゆう」が書いています! 自身の母親としての悩みと経験を活かして、子育て中のパパママの家事・育児負担を減らす家をデザインしています!

「無理をしなくていい」家づくり

独立してから今まで、子育てと家事と仕事と(さらに遊びや趣味も)目一杯詰め込んでいて、頑張らないと落ち着かない気質でした。
ですが、子どもたちの「思春期」の影響で考え方が少しずつ変わってきたのです。

彼らの考え方は芯があって、今まで自分が考えてきた「常識」を覆してくれたような気がします。
そんな彼らと一緒にゆっくり過ごす時間を大切にしたかったので、自分自身もゆっくりとお休みを取ることができました。
どんなふうに常識を覆されたか、それはまたの機会に書きたいと思います。

今回は、そんな子どもたちから気づかされた「無理をしなくていい」家づくりについてブログに書きたいと思います。

家くらい、心休まる場所でいいじゃないか

今この時代、女性は仕事の上でも活躍を期待され、子育ても期待され、介護も期待され、いろんな重荷を背負っていると感じることが多々あります。
しつけや教育が悪いと親のせい。仕事ができないと「子育てを理由にする」。
そんな風に指摘されたくないと思って、私自身いつも子どもたちに「周りに迷惑をかけない」ように怒っていた気がします。

肩肘張って日々を過ごしている女性。お母さん。

ほっとするダイニングのヌック

専業主婦であっても、ワーキングマザーであっても、また独身の女性であっても。
もちろん男性も子どもも、家で過ごす時間は「ほっ」と安心できて、心休めてほしいと思います。

ほっとする空間が何か、ということは本当に人それぞれ。
しっかり片付いていないと落ち着かない人、逆に物がたくさんあるほうが落ち着く人もいます。

それがどんな状態であれ、家の中に落ち着く場所があり、心安らぐ状態を整えるのが家づくり・暮らしづくりなのではないかなと思うのです。

「丁寧な暮らし」の呪縛から抜け出そう

みゆう設計室もInstagramをしていますが、たまにInstagramのインテリア写真を見ると「疲れないのかな」と思うことがあります。
とってもオシャレなインテリア。でも「隙」が無いと感じることも。

もちろん素敵なインテリア写真、収納写真にはうっとりします。
きっと、そのようなインテリアにすることで住まいの一番の心地よさをつくっているのだと思います。
でも、すべての人がそのようなインテリアである必要はないのです。

片付かない住まいに罪悪感を感じるようであれば、見た目や家事の仕方を丁寧にするという「丁寧な暮らし」の呪縛から抜け出してください。自分たち家族にとって心地よい暮らし、さえ作れたら良いのです。

https://www.instagram.com/p/BcUcnejhtZo/?taken-by=miyu_d

みゆう設計室の竣工写真は基本的に「生活のシーン」を撮っています。
収納スペースなどを撮らないことは多いですが、生活で使用しているタオルや洗剤類などはあまり片付けません。
(もちろん建築主の意向で片づけることもありますが・・・)
ご家族にとって心地よい空間であるか、に重きを置いているので、穏やかな気持ちになるインテリア写真が多いです。

生活の中で使いやすく美しい住まいにする。それがとても大事なことだと思っています。

断捨離、収納術、片付け。苦手だってかまわない。

新築、リノベーションを行う時、やはり家の広さに対して「モノ」が圧倒的に多いケースはよくあります。
断捨離や収納術の書籍はよく売れると聞きますが、インテリア相談でも「うまく片付けられない」という悩みが圧倒的に多いです。

でも、私は思うのです。

簡単に片付けられないくらい「もの」の量も種類も多くなっていると。

片付けができなくて当たり前なのではないでしょうか。
「消費」するために情報が溢れているので、当たり前のようにいろんな種類のものを買い保管します。

だからこそ私は「見えない収納」をあまりデザインしません。
基本的には「目につく」「出し入れしやすい」収納。断捨離をする前に買わなくなる収納をつくる。
そうすることで、片付けが苦手ない人も少しずつ片付けられるようになってきます。

一目で見て物を把握できる収納

一目で見て物を把握できるパントリー収納

断捨離なんて簡単にできませんし、片付け苦手そんなの当たり前!!
みんな苦手なんだ、と思ったら少し気持ちが楽になるのではないでしょうか?

心が穏やかになれる暮らしのために「無理をしなくていい」

子ども部屋の照明
私も一生懸命頑張っていたからこそ、少し肩の力を抜いて行こうと思ったのが2018年今年の抱負。
いや、抱負とか言うこともチカラ入っているらしいです(笑)

私はフィンランドの人たちの暮らし方にとても憧れています。
家での暮らしを豊かにすることは、人生を豊かにすること、と思っていらっしゃいます。

でもその暮らしはとっても自然体。無理が無く、自分らしい安心できる空間なのです。

「自分らしい暮らし」をもっと皆さんに意識してもらい、自分らしい暮らしを楽しむ家づくりのお手伝いを今年もしていきたいな、と思っています。

今年も、みゆう設計室をよろしくお願い致します。