システム化したことで、難しくなった家づくり

設計事務所の仕事って、敷居が高いと思われがちですが
私の仕事は極めてシンプルで
お客さまの思いを家のかたちに変えていくだけで
特別なことなど、何もしていないのかもしれない
と思うことは多々あります。
もちろん、その「家族の思いを、暮らしを包む家という形にする」ということは
私なりの考え方があって生まれるものだと思っていますが・・・。
設計者が、要望と、敷地環境に対して素直に住まいを形作ることは
ごくごく自然なことではあるのですが
その自然なことが、システム化された家づくりが普及していることで
すごく特別なことに感じられるのかもしれない。
ハウスメーカーさんや、仕様を決めている工務店さんが
家づくりをシステム化してしまっていることは
確かに家づくりのコストを下げるために役立っているのかもしれない。
でも、システム化したルールの範囲でできる家づくりは限られているということと
その中で決めなければいけないと思い込んでしまっている
建築主さんがたくさんいるということ。
本当の家づくりは、
環境と、予算と、要望の3つの柱があればできるという
とってもシンプルなものなのに
逆に難しく考えられているのかもしれないな、と感じます。

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写真はスタイリッシュキッチンの住まいの玄関シャンデリア
(近いうちに竣工写真をホームページで紹介していきます。)

今日ご提案に伺ったお客さまに
ずっと、この住まいのスタイルを夢見ていた
と言って頂きました。
その時、ああ、素直にお客さまの思いをとらえて家づくりをしたら
そのかたちになるんだ、ととても嬉しく思いました。
採用して頂けるかどうかは別にして
自分が目指すものに自信をもっていいのかもしれない
と感じるご提案となりました。