「居心地」を考えて住まいをつくる

住宅設計の仕事をしていると
当たり前のように意識し、空間に取り入れている
「居心地の良い場所」
家全体の居心地の良さだけではなく
そこに留まりたい気持ちになる
落ち着いた気持ちになれる場所としての
居心地の良い場所。
インテリア相談に伺うことで気付いたことなのですが
みなさんが、なぜ、相談したいという気持ちになるのかというと
「居心地の良さがつくれない」
からなのかな、と感じています。
14.jpg 
今日来所されたお客さまから
事務所の居心地が良い、と言って頂きました。
小さなことですが
テーブルと椅子の高さ、色や素材感
全体のバランスなどで
「居心地の良さ」を作っています。
P8043336.jpg 
ここはアアルト自邸のプライベートリビング。
決して広い空間でもなく、通路的な空間でもあります。
天井もそれほど高くありません。
広いから、天井が高いから
全体のデザインが統一されているから
それだけの理由で落ち着く空間ができる訳ではありません。
落ち着く空間は
自分自身の感覚の中にありますし、
好きな色、好きな素材、好きな植物、好きな絵、好きな本。
いろんな好きなものを
バランスよく盛り込むことでもお気に入りの空間はできますし、
答えは一つではないと思います。
ただ、人間のスケール感から
「心地良さ」を感じる空間はあると思います。
その感覚は大事にしたい。
アアルトの住空間から
学ぶものはいくらでもありますね。
私も住まいのデザインの中で
さりげない寸法感覚を活かした
居心地の良い空間を作っていきたいと思います。