ひとつひとつ丁寧に決めた打合せ「都会の小さな森の家」設計日記

「都会の小さな森の家」のデザイン過程を紹介します。
今回はコンパクトで機能的、かつおしゃれで心地よい住まいをつくるために「思いを共有」することに時間を割きました。
収納の工夫や、片付けの仕方も相当考えました。
最終的に採用されたかたちはとてもシンプルで、使いやすさと可変性を考え尽くすと最終的にはシンプルに至るのだと実感しました。

みゆう

建築士事務所を営み、住まいの設計をしている女性一級建築士「みゆう」が書いています! この記事では「都会の小さな森の家」の家づくりの過程を過去ブログからピックアップして掲載しています。

スケッチや写真を使って視覚的に

思いを共有するのが難しい時には、スケッチや写真を使って視覚的にご説明するようにしました。
おしゃれで心地よくて機能的。
言葉で書くのは簡単ですが、建築主にとっての「おしゃれで心地よくて機能的」を引き出すことはそう簡単なことではありません。
今回は私としては苦戦した方だと思います。だからこそ、引き出せた時の喜びも大きかったです。

インテリアプレゼンシートウォークインクロゼットのインテリア

サンプルをイメージできる空間に置く

なかなか空間をイメージできない、という奥様。
オーダーキッチンの打ち合わせでKOBESTYLEさんに伺った時には仕上げのタイルも一緒に確認させてもらいました。
その他にもIKEAで打ち合わせをして、類似した空間で寸法感覚を見てもらうこともありました。
空間を「体感」して初めて理解する女性は結構多いです。
それをごまかすことなく、ひとつひとつ丁寧にクリアしたので建築主にとっての心地よい空間を見つけられたのかなと思っています。

キッチンの前でサンプルの確認

キッチンの前でサンプルの確認

ステンレスシンクとタイルの組み合わせを確認

ステンレスシンクとタイルの組み合わせをKOBESTYLEショールームで確認

IKEAで何回か打合せしました

IKEAで何回か打合せしました

グレーのタイルって難しい

デザインの検討を重ねていくうちに、インテリアのベースは暖かみのあるグレーとマットな白の色の組み合わせに定まってきました。
この「グレー」という色が曲者でした(笑)特にタイルはなかなか思い通りのタイルと出会えなくて何度もタイルサンプルの取り寄せをしました。
最終的にはとてもお気に入りのタイルを選ぶことができて良かったです。
グレーの難しさは照明や自然光の入り方で色ががらっと変わってしまうこと。
特に今回グレーのタイルを壁に使用した1階手洗い、キッチンは窓が小さめで照明に頼ることが多い空間です。
日がたっぷり差し込む部屋で見るのとは全く異なるので、現場で何度も確認をした甲斐がありました。

モザイクタイル

「都会の小さな森の家」の概要