心穏やかに「住まい」を生み出すこと

今日は「インナーテラスのある家」のN様ご夫妻とキッチン最終打合せ。
N様のキッチンでも、ガゲナウの600幅の食洗機を採用しますので
キッチンの最終決定する前に実物を見て頂き
使い方、特色などを感じて頂きました。

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途中、N様とこそだての考え方についてお話ししている中で
私が子供を出産したときから
家づくりへの考え方が変わったということをお話しし
そういえば久しぶりにこのことをお話ししたな、と思い出しました。
私は、子どもたちを助産所で出産しました。
医療行為のできない助産所で出産するということは
リスクの低い妊婦であるために体を整え
気持ちの上でも自分の力を整える必要があったと思います。
もちろん、いろんな条件が恵まれていたからできたことですが
助産所で出産したことで一番良かったのは
検診の時、出産のとき、もちろん産後も
不安定になりがちな母(私)のココロのサポートを
いつもしていただいたことにあったと思っています。
実家も遠く、ダンナさんも帰りが遅い。
初めて暮らす、友達もいない神戸で出産したのですから。
心のサポートといっても積極的に相談にのってくれたりするのではなく
不安な自分に、そっと寄り添ってくださる。
そこが、私にはとてもおおきな支えになったと思っています。
特に下の娘の出産のときには
まだ1歳になったばかりの息子を義両親に預けていたこともあり
早く息子と会いたい、早く出産したいと焦り
無意味に長く前駆陣痛が続いていました。
そんなときカラダがガチガチになっていて、とても疲れた顔をしている、と
助産所で言われました。
今は何も考えず、うちで一晩、休んでいきなさい、と。
その晩、助産所で休ませてもらったのですが
少しずつ気持ちが落ち着いてきて
ああ、もう焦らなくていい、少しゆっくり本でも読みたいなと思えるようになり
持ってきた本をゆったりした気持ちで読み始めました。
順調に本を読み進めていた時に
がつっと痛みが。
その後、痛みの間隔があっという間に短くなり
ダンナさんと助産師さんを呼んですぐに娘は生まれました。
とても楽なお産でした。
気持ちとカラダが、ふわっと楽になり、気持ちがゆるやかになってすぐに。
娘も私がそうなる時期を待っていたのかもしれません。
その経験は、本当にその後の自分に大きく影響しています。
家づくりって、たくさんの情報に振り回されますし
楽しいことだけでなく、悩んで迷って、疲れ切ってしまう人もいます。
私にとっての娘のお産のように
家づくりへ注ぐ力のために
気持ちとカラダがガチガチになってしまい
体調を崩される方もいます。
未熟な私なので、大したことはできないのですが
そこで力をいれすぎないで、楽しんでほしい、ということを伝え
そっと寄り添っていきたいなと思っています。
建築主の皆さんにとって、心穏やかに家づくりができること
それを心がけていきたい、ということを再確認しました。
N様、今日の打合せは長丁場となりましたが本当にお疲れさまでした。
娘さんも長い時間付き合ってくれてありがとう。