お産の場を奪わないで!!助産所の存続事情

年子兄妹

昨日、子供たちを出産した助産所に、ある勉強会のお手伝いに行ったのですが

その時、助産所の存続が厳しくなる法律ができたこと、
また、その法律によっていかに助産所が辛い立場にあるかということを知りました。

出産できる場所がどんどん減ってきている

まず、今現在の「出産事情」ですが
出産できる場所がどんどん減ってきていることを知ってますか?

私は最近妊娠した友達に聞くまで、そこまで産科のある病院が減ったことを知りませんでした。

うちの子供は3才と4才。
この子たちを産むときは、もっとゆっくりお産の場所を探す余裕がありました。
でも、今は妊娠初期のうちに分娩予約をしないと「産ませてくれない」とか・・・。

わずか、2,3年以内のことなのです。

開業助産士たちを追いつめる法律

さらに追い討ちをかけて、開業助産士たちを追いつめる法律ができたと聞きました。

4月から改正医療法が施行されたそうなのですが、助産所は「産科医である嘱託医」と「産科、小児科を扱う搬送先の連携病院」を、都道府県に届けねばならなくなったのだそうです。
これだけ聞くと、母子の安全のために良さそう、と思いがちなのですが、連携病院側に受け入れてもらえない助産所が多いのだそうです。
この施行された法の猶予は1年。これを超えると連携病院を見つけられない助産所は廃業を迫られることになるそうです。

確かに、産科のある病院自体、減っているんですよ。
3時間以上かけないと産科のある病院に行けない地域もあるのです。
それなのに、連携病院を見つけること、そして受け入れてもらうことがどれだけ難しいか。

助産所での出産への理解

ちなみに助産所での出産に対して、あまり理解されていないことが多いのですが
お産は産科のある病院でしなくても、助産士さんにサポートしてもらえばできるのです。
妊婦さんと赤ちゃんがハイリスクでなければ、ですが。
助産士さんは薬や注射などの医療行為はできません。その分、何かあったら病院への搬送が必要になります。

でも、リスクの低いほとんどの妊婦さんは、それで出産が可能なのです。
助産所さえも奪ってしまったら、産み場は今よりも減ってしまうのです。
田舎のおばあちゃん助産士さんが構える助産所がなくなったら・・・
産科のある病院はさらにパンクしてしまうのではないでしょうか。

私自身、とてもステキな助産所と助産士さんたちを出会うことで
お産をとても楽しむことができました。
助産士さんと信頼関係を築き、お産に向いた体をつくり、お産に積極的になれた
私自身のありかたも大きく変わるほど、貴重な経験をさせてもらったのです。

そんな、助産所を私は失いたくありません。

いま、「お産といのちの全国ネット」では、「身近な地域で、安心して産める場所が欲しい!」と署名活動を展開しているそうです。

どこで産むの?(上)

どこで産むの?(中)

どこで産むの?(下)広がる助産所・自宅出産

(下)では子供たちを取りあげてくださった、毛利多恵子先生の調査結果もでています。