Web内覧会*ダイニングのファミリーデスク

O様邸のリフォーム工事、Web内覧会として紹介していこうと思います。
今日はダイニングのファミリーデスクを紹介します。
P8243849.jpg 
一般的な奥行なクローゼットがリビングダイニングに設けられていました。
家を建てられるときに、リビングには収納が欲しい、という希望で
作られたクローゼットだったと伺いました。
しかし、そのクローゼットがあることで、居心地の良い空間を作りにくく
かつ、その収納も上手に使えないということを悩まれていたそうです。
私もリビングにクローゼットを設けることを勧める設計者なので
このような収納があることはとても良いと思います。
ただ、そのようなクローゼットをどこに設けても良いわけではないのです。
リビング、ダイニングは特に
その空間の中での家族の居場所、居心地の良い場所を作ることが大事です。
本来はそのクローゼットを設ける上で、何を収納したいか
どの空間で、どのように過ごすか、ということを話してスペースを作る必要があると
常々思っているのですけどね。
今回の家具の制作では
どの部分に何を収納するか、あらかたお話して制作しています。
収納の仕方に悩むようなものは、収納しやすく、定位置ができるように。
P8243848_2013082419163536f.jpg 
キャスターのひとつはランドセル収納にできます。
キャスターの下部はOPENになっていて
横から教科書や「チャレンジ」などを立てて収納できます。
いろいろ収納の仕方考えてみてね!とお子さんにもお話しました。
もうひとつのキャスターは、古紙再生に出す新聞・雑誌を入れて置けるキャスター。
下部にレールなしの引出が入っていて
新聞を入れる袋やハサミ、紐、ガムテープなども入れておけるように。
使う物の近くに、使う物のための収納を設けています。
キャスターなので、横向きにして奥に置けば2人並んで座れます、とO様も言われていました。
完成して早速ご主人がこちらでPCを使われていたとのこと。
時間帯によって家族みんなでデスクを使えますし
食事の時間になって慌ててダイニングテーブルの上を片付ける必要もありません。
「定位置」ができるので、学校のプリント、PC関係のもの、趣味のもの
よく使う物をここに置くことになると思います。
また、このデスクは取外しできるようになっています。
将来的に空間の使い方によっては、このスペースにテレビを置くかもしれない
という考えがあったからです。
その時はキャスター、デスクを外して、テレビ台を置けるように。
ここはクローゼットだったので、テレビ用のコンセントもそのときのために新設しています。
デスクの正面にはOPEN棚と引き違い扉の収納を。
CDや文庫、こまごまとした文具が多い、とのことでしたので
それに適した奥行の扉でクローズできる収納を
手の届きやすい位置に設けました。
さらにOPEN棚にはオーディオを。
家の中で居場所が無かったものに、定位置を作ってあげました。
上部棚にはクローゼットだった時に収納していたストック品などを置くことを想定していますが
収納スペース自体は減っているはずです。
実際クローゼットの中には余白も多くあったので大丈夫だと思いますが
一度モノを出されているので、断舎利のきっかけにもなったと思います。
使えない収納を、使える収納に。
今回の一番重要な改善場所でした。
スペースがあいたことで、部屋も広く、ゆったりした印象に変わりました。
ご家族みなさんで、このデスクを楽しんで使ってもらいたいなと思っています。